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日本の食文化にも密接にかかわる魚介類は、長年にわたり私たちの健康と生活を支えてきました。しかし近年、その基盤は大きく揺らいでいます。
乱獲による資源枯渇、過酷な労働環境が招いた人手不足、消費者のライフスタイルの変化──諸問題が同時多発的に発生し、水産業界はかつてない転機を迎えています。
このページでは、そんな水産業界が抱える課題について紹介していきます。
水産業界が抱える5つの課題
漁獲量の減少と資源管理の遅れ
日本の漁業・養殖業の生産量は、昭和59(1984)年にピークの1,282万トンを記録しましたが、令和4(2022)年には392万トンにまで落ち込み、ピーク時の約3分の1となっています。
持続可能な資源利用の要となる個別漁獲枠(IQ)制度は限定的な適用にとどまり、海洋環境の変化が魚群分布や成長速度に影響を与える中、AIを活用した資源予測モデルや科学的根拠に基づく管理策の導入が急務です。
人手不足と高齢化
漁業就業者数は、昭和63(1988)年から平成30(2018)年までの30年間で61%減少し、平成30年には15万1,701人にまで落ち込みました。(※2)
さらに平均年齢は56.4歳と高齢化が進行(※2)しています。(※2)
ICTやロボット技術を活用した省力化・安全対策の導入、教育研修プログラムの強化、女性や外国人材の活用、漁業体験ツアーなど多様な参入ルートの整備が求められます。
半減した漁業就業者数、平均年齢55歳超えという現実。厳しい漁場の環境や収入の不安定さが若者の参入を阻んでいます。
しかし、ドローンによる魚群探査、遠隔監視システム、オンライン研修といったICT導入で働きやすさを追求する動きが加速しています。
消費量の減少と魚離れ
食用魚介類の1人1年当たりの消費量(純食料ベース)は、平成13(2001)年度の40.2kgをピークに減少傾向が続き、
令和4(2022)年度は22.0kgとなり、ほぼ半減しています。(※3)
調理の手間や家庭調理離れが消費を下押しする中、サブスクリプション型鮮魚定期便や宅配キット、調理ロボットなど新たな消費チャネルが魚食文化の再活性化に期待を寄せています。
海洋環境の変化と国際競争
日本近海の年平均海面水温は、年々上昇しています。
また、海洋ゴミやマイクロプラスチックの増加が生息環境を悪化させ、近隣諸国の漁船増加や違法・無報告・無規制(IUU)漁業が資源回復を阻害しています。
IoTセンサーや衛星データを活用した精密漁業や多国間協議による共同管理枠組みの構築が急務です。
自給率の低下とサステナビリティ要請
水産物の食料自給率は、昭和39(1964)年に113%を記録しましたが、平成30(2018)年度には59%にまで低下し、輸入依存度が高まっています。(※4)
国際認証(MSC、ASCなど)の取得が販路拡大の鍵となる一方で、中小規模の漁業者にとっては高コストと手続きの煩雑さが障壁です。
IoTやブロックチェーンを活用したトレーサビリティ強化や、政府の認証コスト補助策が求められます。
水産業界の明るい未来に向けて
これらの課題を受け、水産業界では次のような取り組みが進められています。
- IoT・AI活用:漁場の環境データをリアルタイムで分析し、効率的な漁獲計画を立案。
- サブスクリプションサービス:定期宅配や調理キットで魚食のハードルを下げ、新たな消費チャネルを創出。
- サステナブル養殖:循環型養殖技術(RAS)や協業モデルで環境負荷を低減。
- トレーサビリティ強化:ブロックチェーンにより生産履歴を可視化し、消費者の信頼を獲得。
- 協働による資源管理:政府・研究機関・漁業者が共同で漁獲枠や監視体制を整備。
これから水産業へ関わろうとする方には、技術を駆使しながら、新たな価値提案や消費者体験の創造に挑むチャンスがあります。
魚の流通や加工の仕組みを学び、ITやマーケティングの視点を加えることで、水産業界はさらに活気を取り戻せます。
水産業界の未来は、興味を持って一歩を踏み出すあなたの行動から始まります。一緒に次世代の魚食文化をつくっていきませんか?
漁獲量の減少、人手不足、魚離れ──課題が山積する水産業界だからこそ、変革の余地は大きく、やりがいも大きい。水産営業は、産地と食卓をつなぎながら、業界の未来をつくる仕事です。
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